水質編

成田空港では周辺地域の河川や井戸水等に目を向け、その大切な水を守るためのさまざまな取り組みを行っています。

WATER1 空港と水の関係は…

空港という巨大な施設が存在する以上、周辺の水と無関係ではありません。当社(成田国際空港株式会社)は空港と水の関係に目を向けています。

井戸水を見守る

空港が原因で、地下水の水脈に変化が起きたり、井戸水の出が悪くなったり汚れたりする問題を起こしてはいけません。

地下水の水位や水質について、注意深く見守っていきます

川は汚れていないか

河川が汚れたり、流れが著しく変わったりすると大変な問題です。そういうことにならないように、さまざまな努力をしています。

WATER2 井戸水はだいじょうぶ?

当社(成田国際空港株式会社)は、空港周辺井戸水の水位、水質測定を行っています。

井戸水の量に変化なし

地下水質測定地点

空港では毎年多量の水を使用しますが、この水は専用水道で供給される水で地下水を汲み上げたものではありません。

空港周辺では今のところ井戸水の水位に変化はなく、空港が原因で井戸水の出が悪くなったという問題は起きていませんが、当社(成田国際空港株式会社)では今後とも詳しく井戸水を調べていきます。

飲料水にも適合

空港周辺の5か所の井戸で毎年1回、水質を調べていますが、水道法に定める水質基準はすべて満たしており、飲み水として利用できます。

WATER3 川の汚れはないの?

川の場合とくに問題になるのは水の汚れです。当社(成田国際空港株式会社)は空港周辺で毎月水質測定を行っています。

毎月一回定期測定

河川水質測定地点

空港に降った雨は主に場外放水路を通って、取香川、利根川から太平洋へ流れていきますが、放水路や河川の6か所で毎月1回、定期的に水質測定を行っています。

ほぼ基準値を達成

水質の測定では、水を汚すさまざまな物質について調べていますが、夏場の一時期を除いて、河川に適用される環境基準を達成しています。

主な測定項目

生物化学的酸素要求量(BOD)

水中の有機物質量を表す指標で、試料水を自然の状態で5日間放置した際に微生物により消費される酸素量

化学的酸素要求量(COD)

水中の有機物質量を表す指標で、試料水が酸化剤によって酸化される時に消費される酸化剤の量

浮遊物質(SS)

水中に浮遊する不溶性の小粒子状物質

ノルマルヘキサン抽出物質

水中の油分物質

WATER4 川を汚さない努力

川を汚さないように、さまざまな取り組みを行っています。

雨水は油や砂を取り除いて

空港に降った雨は、場外放水路に流す前にいったん沈砂池に貯えられ、砂を取り除いた後に下流に流すようにしています。

万が一、空港内で油が流出するような事故が起きても、空港内に設けられた油分離槽で油を取り除き、空港外に油を流出させないようにしています。

下水は完全処理

ターミナルビル等から多量の排水が出ますが、廃水処理施設で一定の水質になるよう処理してから川を使わず下水道へ流します。その水は空港専用下水道から印旛沼流域下水道を通って花見川終末処理場へ送られ、最終的に処理されることになります。

WATER5 水を大切にするために

大切な生活資源である水を、できる限り有効に利用しています。

雨水は地下に

空港内に降った雨をできるだけ地下に浸透させ、地下水源に影響を与えないようにしています。そのために、芝地部分に砕石を敷き詰めた砕石浸透トレンチを設け、歩道では透水性のある舗装を採用しています。

節水も心がけ

空港ではできる限り有効に水を利用するため、使用後の水の一部を処理施設で浄化してターミナルビル内のトイレの洗浄水として再利用しています。

WATER6 水のいろんなことがわかるよ!

成田空港では、周辺河川や地下水質の測定結果を情報公開しています。

測定結果の公開

平成21年4月より、空港周辺の河川および地下水質の状況を広く公開するために、環境情報をインターネットで公開しています。