トップからのメッセージ
代表取締役社長 藤井 直樹
メッセージ
成田国際空港株式会社の代表取締役社長に就任いたしました藤井直樹です。
日本を代表する空港の運営•整備を担うこととなり、その責任の重さを考えますと、改めて身の引き締まる思いです。もとより微力ではありますが、成田空港の発展のために全力を尽くす覚悟でおりますので、どうぞよろしくご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。
就任にあたり、今後特に大事にしていきたいと考えていることについて、三点申し述べたいと思います。
第一は、「空港と地域の共生•共栄の継続•発展」です。
成田空港は、開港以来、我が国の表玄関としての役割を果たしてきました。これは、何よりもまず、周辺自治体や地域の皆様をはじめとした関係者の方々のご理解、ご協力、そしてご支援あってのことだと考えます。これまでの成田空港の歴史の中で醸成されてきた関係者の方々との信頼関係を更に深め、空港と地域の共生・共栄を目指し、努力してまいります。
第二は、「安全の確保」です。
航空輸送にとって最も重要なのが安全の確保であることは、言うまでもありません。航空機事故の未然防止はもちろんのこと、台風や地震などの自然災害やコロナのような感染症が発生した場合の対応、サイバーテロ対策等、様々な状況に応じた危機管理を徹底することが必要です。こうした備えを万全にすることにより、我が国の基幹空港である成田空港の安全・安心・安定したサービスの提供を確保していきたいと考えています。
第三は、「航空需要の増加や多様化に対する的確な対応」です。
コロナ禍も収束し、日本を訪れる外国人観光客は今年(2025年)はいよいよ4000万人を超えようかという勢いです。また、半導体、医薬品、E-コマースなどの旺盛な輸出入需要に支えられ、成田空港は金額ベースでみると日本最大の貿易港となっています。成田空港は首都圏の基幹的な国際空港として、これらの増大するインバウンドや物流の需要にしっかり応えていく必要があります。そのためにも、国際線ネットワークはもちろんのこと、ローコストキャリアを中心とした国内線ネットワークについても、更なる拡大を図り、ハブ空港としての利便性の向上を目指したいと考えます。
当社は、滑走路の新設や既存路の延伸などを含む「更なる機能強化」に着手するとともに、旅客取扱機能や貨物物流機能の集約などを含む『新しい成田空港』構想 を推進してきています。
開港後50年弱を経た各施設の老朽化への対応、人手不足を乗り越えるための新たな技術や人材確保策の導入、鉄道をはじめとする空港アクセスの利便性の向上など、今後様々な事項について検討を進める必要があるかと思います。課題は山積しておりますが、関係者の方々としっかりと議論を重ね、「第2の開港」ともいうべきこの時期になすべきことを見定め、着実に実施に移してまいりたいと考えています。
この他にも、課題は多々あることと存じますが、関係者の皆様ともしっかり連携・協力しつつ、成田空港の更なる発展のために、全力で取り組む所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。