トップからのメッセージ

代表取締役社長 田村 明比古

社長

メッセージ

成田国際空港株式会社の代表取締役社長 田村明比古です。

成田国際空港は、1978年の開港以来我が国の空の玄関として機能し続けてきました。現状、2024年10月時点において、海外102都市、国内18都市の120都市と結ばれ、豊富なネットワークによりアジアの拠点空港としての役割を担っております。

特に現在の日本は人口減少時代に入っており、国内市場の成長に大きくは期待しにくい中で、我が国が一定の経済成長を確保していくためには、アジアをはじめとする世界の成長を取り込んでいくことが不可欠です。このような認識のもと、インバウンド需要を確実に受け止めるため、「観光先進国」の実現に向けた首都圏空港の容量拡大が国策として進められています。成田国際空港においても、引き続き日本の空の玄関として、B滑走路の延伸やC滑走路の新設を含む“更なる機能強化”事業を着実に進め、空港の年間発着容量を50万回に拡大することで、その責務を果たしてまいります。

また、成田国際空港は、施設の多くが50年近く前に整備されたものです。当時のニーズに合わせて設計された空港であり、昨今すっかり変化した航空市場のニーズに合わせ、新時代における世界最高水準の空港になるために、変革の時を迎えています。2024年7月に国に報告した『新しい成田空港』構想は、旅客ターミナルの再構築、航空物流機能の高度化、空港アクセスの改善、地域との一体的な発展の4つを柱として、利用されるお客様が安心安全に、便利で快適に、そして楽しく過ごせるとともに、各ステークホルダーの発展に貢献できる空港となることを目指しています。

成田国際空港はこれまで多くの皆様に支えられて進化・発展を遂げてまいりましたが、今後も能力向上による国際競争力の強化を図る必要があります。当社では、2028年度末の供用を目指し、滑走路の新設や増設などの“更なる機能強化”を進めており、引き続き着実に推進してまいります。

空港は、地域の方々のご理解やご協力があって初めて成り立つものです。特に、内陸空港である成田国際空港は、周辺地域の生活環境に与える影響をできる限り削減する努力を不断に続けていく必要があります。また、そのようなマイナスをゼロに近づける努力を行うだけではなく、新しい空港に生まれ変わっていくこれからの時代は、地域と空港が一体的持続的に発展するような関係を築いていくことがますます重要となっており、そのために空港会社として最大限の努力を惜しまない所存です。

今後も日々の安全かつ安定的な運用を確保しつつ、周辺地域、航空会社など関係者の皆さまとも引き続き連携・協力しながら、成田国際空港を更に進化させ、我が国の経済や社会の発展に貢献すべく積極的に取り組んで参りますので、皆さま方のより一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。